最も大切なものを作品通してわかちあいたい

画伯の目に映るのは、うっそうとした深い森の中で光の差す方向を懸命に目指して伸びようとする木々の姿や、最後の命を燃やし尽くす紅葉。厳しい冬を耐え、春の訪れに歓喜し謳うように咲く花の色を捉え、そこにある真理、普遍的な美の存在を、感動のうちに描き上げてゆく。
キャンバスに描かれた大いなる風景の中には、その山脈に暮らすヤマリスの親子のこと、ひとすじの川の中には、産卵のために険しい旅を続けたサケへの愛情といつくしみを持ち、自然の営みへの敬意と、小さな幸福を心に感じながら、静かな暮らしの中で、完璧な場所を求め描いてゆく。
愛情溢れる画家、ジョン・ラッテンベリーの描くその完璧な美の風景画を、私たちは飾り、愛するものと眺めて、美しさを感じる心を共有する。そして、生き生きとした今に、喜びを感じ、未来への夢を語る事ができるならどんなに素敵な事だろう。画伯は作品を通して一人でも多くの人が、幸せな時間を過ごせるように願い、今日もキャンバスに向かっている。


地元の小学校でのボランティアの様子。
自らの作品で美術の素晴らしさを教える画伯。


'80年代にはアメリカにて多数の展示会に出品し、ファインアート部門で優秀賞などを獲得され、好評を得た画伯は、かねてから活動を夢見ていた日本で活躍する機会を持ち、2005年7月から定期的に来日し、新作を発表している。