彼が追求するテーマは常に“大都市”
「街は生きている」という彼自身の言葉がいみじくも示すように、天に向かって林立する近代的な建物、人や乗り物が絶え間なく生み出す喧騒、きらびやかな光の洪水など、大都市だけが生み出す複雑で有機的なエネルギーをリアルなビジュアルに変えて表現している事がペラトーネル作品の真骨頂です。
彼の作品を特徴づけているのは、いくつものレイヤー(層)を用いた技法です。完成まで数百時間、 ときには1000時間をも費やすほどの情熱が注ぎ込まれた数々の作品は、どれも街の表情を細部まで的確にとらえられており、その街の熱気や騒音までが伝わってくるようです。
わずか6歳にして周囲に絵の才能を認められ、14歳のときにはすでにプロのイラストレーターとして活動をはじめていたヨハン・ペラトーネル画伯。 「ポップアート」というジャンルに彗星のように登場した若き天才です。
作品を特徴付ける、いくつもの層によって立体感をもたせた3D技法。これにより対象物には立体感が加わり、各所に散りばめられたラインストールやスパンコール、ラメなどの輝きが都会の色彩をさらに際立たせ、見る人の心をわくわく感で満たします。
ペラトーネル画伯がテーマとしてきた大都市は、パリ、ニューヨーク、ロンドン、ベイルート、ドバイ、シンガポールなど、欧米から中東、そしてアジアへと広がっています。同じ都市を昼と夜の異なる視点から描き分けているのも彼の大きな特徴です。